夜のお仕事は、人対人のお仕事。マニュアルはあってないようなものですし、ひとりに通用した対応が、他のお客さまにも通用するとは限りません。ときには、ちょっとした言動でお客さまを怒らせてしまうことも……。でも、誰にだって失敗はつきもの! そこで今回は、先輩ホステスの失敗談から、より良い営業術についてまとめました。
■コピペの営業メールで大失敗
「いつも面倒なので『〇〇さん、こんにちは! そろそろ会いたいです~』的な営業メールの名前だけ変えて、お客さまにコピペで送信。そしたら、ある日、コピペしたまま送ってしまい、名前が違う相手に営業メールを送ってしまいました……。それからはコピペで連絡しないと心に誓っています」(明日香さん・28歳・銀座クラブ勤務)
同じような内容を多くの人に連絡することも日常茶飯事ですから、面倒で文章をコピペする人も多いはず。うっかり名前間違いをするだけではなく、お客さまのなかには「これはコピペだな」と悟っている人もいるもの。筆者もコピペはおすすめしません。
ちなみに、ありきたりな営業メールでも「こないだ話した、〇〇観ましたよ!」「〇〇に行ってきました!」とお客さまと前回話した話題を添えると、コピペとは思われませんし反応も◎。営業メールひとつをとっても、思いやりの気持ちを持って送ることが大切です。
■社交辞令のつもりが……困った事態に
「『今度〇〇に行こうよ~』と旅行の話題になったとき、『いいですね。行ってみた~い』と社交辞令のつもりで返事。お客さまもまさか本気とは思わなくて。後日、お客さまから「いつにする?」と連絡がありました。返事した手前、どうお断りしようか本当に困り……。それからは、社交辞令を言う場合は、自分の首を絞めることがないよう気を付けています。」(舞さん・25歳・六本木クラブ勤務)
その場のノリで言ったことが本気に受け止められ、困った事態に……ということは、夜の世界では、よくある話。「かっこいい」「素敵」といったお世辞は言っても、最初から行く気がないのなら「楽しそうですね! 旅行する時間がないので羨ましいです」など、話を合わせつつも本気のお誘いで困ることがないよう、逃げ道のある返答をしていきましょう。
■小悪魔キャラで失敗! NGを出される結果に
「自他ともに認める小悪魔キャラの私。「シャンパン飲みたい」「お寿司食べたい」といったわがままを許してもらうこともよくありました。ある日、いつもの調子で「タクシー代は3万~」とおねだり。すると、お客さまから怒られてしまいました。その後、そのお客さまからはNGをくらい……ママにこっぴどく叱られました」(里穂さん・22歳・銀座クラブ勤務)
小悪魔な接客は、お客さまと仲良くなるのにとても効果的。ただ、若い子からすれば、お客さまは10個も20個も年上の男性。「なんでも許される」と調子に乗ってしまうと、大失敗してしまう可能性も……。
どんなに親しくなっても彼氏や友達ではありません。「大事なお客さま」という尊敬の気持ちを持って、謙虚さを忘れないことが大切です。
■おわりに
「このくらいなら大丈夫」「適当でいいや」といった慢心が、お客さまを不快にしてしまう言動につながります。どんなときも相手を敬う気持ち、丁寧な気持ちを忘れずに仕事していくことで、失敗はなくなるもの。みなさんも、先輩の失敗談を糧に、ホステス営業を磨いていきましょう。